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会社設立の流れとは?設立前・設立後に必要な8ステップを解説

公認会計士・税理士/クロスト税理士法人 松本昌晴

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2021年2月15日

ステップイメージ

会社設立にはどのような流れがあるのでしょうか。会社の設立というと複雑なイメージがありますが、細かく分解すれば非常に分かりやすく理解できます。

そこで本記事では会社設立の流れについて、設立前・設立後の8つのステップを解説します。本記事を読めば、会社設立の全体像が把握できます。

会社設立の流れは全部で8ステップ

女性

会社を設立するまでには様々なステップがありますが、大きく分けると8つのステップがあります。

会社設立のステップは、会社設立前の4つのステップと、会社設立後の4つのステップで計8つになります。次項以降で詳しい内容を解説するので、本項では大まかな流れを掴んでいきましょう。

主な流れは下記の表の通りです。会社設立前のステップが重視されがちですが、設立後のステップも非常に重要です。

会社設立前ステップ1.定款の作成
ステップ2.定款の承認(株式会社のみ)
ステップ3.資本金の払い込み
ステップ4.会社設立登記
会社設立後ステップ1.税務に関して税務署に届出をする
ステップ2.地方税に関して都道府県/市区町村に届出をする
ステップ3.労働保険に関して労働基準監督署とハローワークに届出をする
ステップ4.社会保険に関して年金事務所に届出をする

会社設立前の4ステップ

会社設立前に行うべきステップとして、定款を作成・定款の認証・資本金払い込み・会社設立登記の4つが挙げられます。それぞれ項目ごとに解説していきます。

1.定款を作成する

定款

まず最初に定款を作成する必要があります。定款とは会社設立において必ず作成しなければならない書類で、主に利害関係者による紛争予防のために作成します。ここでは、スムーズに進めるために決めておくべき8つの事項について解説します。

商号を決める(社名の決定)

会社名を決めましょう。一度決めた商号を変更することは可能ですが、その都度、申請や登録免許税などがかかるため、十分に話し合って決めましょう。なお、商号には以下のいずれかを入れる必要があります。

  • 株式会社:株式会社は、株式を発行し、株主(出資者)から集めた資金により会社を運営しています。事業により利益がでれば、その利益の一部は配当金や株主優待として株主に還元します。
  • 合名会社:合名会社は、株式会社や合同会社とは違い、無限責任社員だけで運営される会社のことです。個人事業の事業主が複数人になり、共同で事業を行う会社形態です。
  • 合資会社:合資会社は、合名会社とは違い、事業を行う無限責任社員と資本金を提供する有限責任社員で運営される会社です。 事業を行う経営者と資金提供するパートナーに分かれた会社形態です。
  • 合同会社:合同会社(LLC)は、出資者全員が有限責任社員となり、会社を運営しています。出資者と経営者が同一で、株式会社との違いは出資額に関係なく自由に利益を分配できます。
社名決定時の注意ポイント

近隣に同じ名前や似た名前の会社がないかを調べておきましょう。ルール上、同じ社名でも問題ありませんが、取引先や利用者からすれば区別することが出来ない可能性があります。近隣で同じ社名を調べることは、会社設立時そこまで意識されていない方が多いです。つい忘れがちになってしまいますので、国税庁法人番号公表サイトで確認してみましょう。

事業目的を決める(会社が行う事業内容の決定)

会社が行う事業を明確にします。

事業目的は具体性、明確性、適法性、営利性の4つの基準があり、これらすべてを満たす内容にしましょう。将来やろうとしている事業を記することも可能ですが、事業内容が多岐にわたることはお勧めしません。なぜなら融資を受ける場合、事業数が多いと、一体何で利益をあげようとしているのか判断しづらくなるためです。

事業目的決定時の注意ポイント

事業内容が枝葉のように分かれて10項目や20項目と増えると、融資審査時や対外的に、印象が良くありません。確実に行う事業内容を記載することが理想的です。いつかはやりたいと考えているが実現するか分からないような事業は記載しないことをお勧めします。

本店の所在地を定める(会社の住所を何処にするかを決める)

会社の住所を定めます。何番地のように具体的に定めることも可能ですが、東京都〇〇区といった最小行政区画までの記載でも問題ありません。

例えば大阪府大阪市の場合だと以下のように定めることが出来ます。

  • 当会社は、本店を大阪府大阪市に置く
  • 当会社は、本店を大阪府大阪市○○町1丁目2番3号に置く

どちらでも問題ありませんが、番地まで記載した場合に本店を移転することになると、登録免許税等の費用がかかります。

所在地決定時の注意ポイント

上記では最小行政区画または番地までの住所いずれでも定款には記載できると紹介しましたが、実際は最小行政区画まで記載する場合が多数派です。

資本金の決定

資本金とは、株主が会社に出資した金額のことです。「資本金の大きさ=会社の規模=会社の信用力」とも言えるでしょう。

資本金の決定は会社法第34条により、出資履行が定められているため、必ず行う必要があります。出資履行とは、簡単に言えば、金銭(資本金)の払い込みのことです。

発起人の決定(出資者の決定)

会社を設立するためには発起人を決定する必要があります。発起人は設立手続きを実際に行う人で、定款への署名が必要です。

株式譲渡制限の有無を決定(会社の定款に株式譲渡制限を加えるか否かを決める)※株式会社のみ

株式の譲渡制限の有無を決定します。株式会社には「株式譲渡制限会社」と「公開会社」があります。

  • 「株式譲渡制限会社」はすべての株式に譲渡制限を設けた株式会社のこと
  • 「公開会社」は一部または全部の株式に譲渡制限がない株式会社のこと

会社を運営するにあたり、株主が誰であるかは非常に重要です。株主が頻繁に変わると会社運営の妨げになる可能性もあるため、株式における譲渡制限の有無を事前に決定します。必須ではありませんが、事前に定めておくこともおすすめします。個人で会社を設立される場合は、「株式譲渡制限会社」を選ばれることが多いでしょう。

事業年度の決定

会社設立のタイミングで事業年度を必ずしも決める必要はありません。しかし、設立後2ヶ月以内に税務署へ届け出を行う必要があるため、事前に決めておくことが賢明です。実際にほとんどの会社は定款作成のタイミングで記載しています。

事業年度決定時の注意ポイント

会社を設立した初年度は1年後に決算できるようにお勧めします。例えば2月に会社を設立して、翌月3月を決算とした場合、設立直後から決算報告の作成で追われることになってしまうためです。本業に集中するためにもできるだけ1年近くの期間を設けた方が良いでしょう。また繁忙期と決算月をずらすことも念頭に置いておくと良いでしょう。

機関設計(取締役や監査役等の会社役員、及びその任期、会社組織設計の決定)

会社の機関設計も必要です。株式会社で設置する必要のある機関が「取締役」と「株主総会」です。その他にも、監査役などの役員、機関それぞれの任期などを決定します。

合同会社では社員(出資者)全員に代表権と業務執行権があり、「取締役」や「監査役」といった役職は存在しません。

2.定款を認証してもらう ※株式会社のみ

株式会社の場合は、上記で決めた定款の内容を公証人に認証してもらう必要があります。発起人が作成した定款ですが、ただ作成しただけでは効力を発揮しません。この効力がない定款のことを原始定款といいます。

公証役場にて公証人に認証してもらうことで、正式な定款として効力を持ちます。

定款の認証に必要な料金

定款の認証には料金がかかります。まず定款認証手数料として5万円、定款の謄本を作成してもらう費用として1枚250円必要です。(紙で提出する場合は、4万円分の収入印紙が必要です。)

電子定款の認証の場合、4万円はかかりませんが別の費用が発生します。電子定款はPDFファイルで作成し電子署名を行います。その際に署名挿入機能が付いているPDFへの変換ソフトが必要です。また事前に電子証明書の交付も必要なため、合計すると3万円~の費用がかかります。

定款の認証に必要なものとは?

定款の認証に必要なものは下記の通りです。

  • 定款3通
  • 発起人の実印発起人の印鑑証明書(全員分)
  • 収入印紙(紙の場合):4万円分
  • 認証手数料:5万円
  • 定款の謄本交付手数料:1ページにつき250円
  • 委任状(代理人が定款の認証に出向く場合)
  • 本人確認書類……運転免許証、マイナンバーカード等

1つでも忘れると認証ができないため、忘れずに用意する必要があります。

3.資本金の払い込み

会社設立前の必須の手続きとして資本金の払い込みがあります。先にも述べたとおり、会社法で出資履行が定められているため、必ず行わなければならない手続きです。定款の承認が正式に完了したら速やかに行いましょう。下記で手順を解説します。

個人の銀行口座を準備して資本金を振り込む

まず発起人個人の銀行口座を準備します。会社設立前であれば法人口座が開設できないため個人口座が必要です。

そして銀行口座に資本金を振り込みます。

注意が必要なのは、口座にお金を入れる際、預け入れではなく振り込みで行うことです。振り込みで行わなければ、発起人の氏名が表示されず、証明することができません。必ず振り込みで行うようにしましょう。

通帳のコピーをとる

振り込み後は通帳に記帳をし、「表紙、表紙の裏(氏名、口座番号の記載と銀行印が押印がされているページ)、払い込まれた内容が記帳されているページ」のそれぞれが記載されるようにコピーします。

払込証明書を作成する

次に資本金を支払ったことを証明するために「払込証明書」を作成します。「払い込まれた金額の総額、払い込まれた株数、1株あたりの払い込みの金額、年月日、会社本店の所在地、会社名(商号)、代表取締役氏名」これらの情報が必要です。

通帳コピーと払込証明書を1冊にまとめる

最後に通帳コピーと払込証明書を1冊にまとめて終了です。次の順番でまとめるようにしましょう。「1. 払込証明書、2. 通帳の表紙、3. 通帳の表紙裏、4. 通帳のコピー(取引内容記載箇所)」

実際にあった資本金の失敗事例

会社を設立するAさんは資本金100万円に決定しました。Aさんは資本金は個人口座に100万円以上振り込めば問題はないと思い、120万円を口座に振り込みました。

しかし資本金の振り込みが、決定した金額と同額でなければならないことを知りませんでした。Aさんは再度100万円を個人口座に振り込み、事なきを得ました。

資本金の振り込みは勘違いしやすいポイントです。決定した額と同額を口座に振り込みましょう。

4.会社設立登記

法人登記

以上の準備が整ったら、いよいよ会社設立登記を行います。

会社登記とは、商号(社名)や本社所在地、代表者の氏名と住所、事業の目的など、取引上で重要な会社に関する事項を法務局に登録し、一般に開示できるようにすることです。

登記は会社の本店所在地を管轄する法務局で行い、下記で挙げる書類が必要です。しっかりと揃っているか確認して行いましょう。なお書類の提出は郵送・窓口・オンラインから選択できます。

会社設立登記に必要なものは?

株式会社や合同会社など会社の種類によって提出書類は変わりますが、設立の多い株式会社と合同会社において必要な書類は下記の通りです。どれも必須となるものなので、忘れずに用意する必要があります。

  • 登記申請書
  • 登録免許税納付用台紙
  • 定款
  • 払込証明書
  • 発起人の決定書
  • 就任承諾書
  • 登記すべき事項を記録した磁気ディスク(CD-Rなど)
  • 役員の印鑑証明書
  • 印鑑(改印)届出書
  • 印鑑カード交付申請書

設立登記申請の際にかかる費用

会社の設立登記の申請には、多くの費用がかかります。先でも述べた定款の承認手数料や定款の謄本作成費用などの他に、登録免許税が必要です。登録免許税は一般的に株式会社の場合15万円必要で、合同会社の場合は6万円です。

その他、会社の実印作成代や登記簿謄本作成費用など、すべて合わせて株式会社は25万円ほどが必要です。

株式会社と合同会社の場合、設立費用が大きく異なります。合同会社は会社設立費用を抑えることができますが、株式会社は社会的信用があったりとメリットも多いため、よく検討する必要があります。

会社設立後の4ステップ

記事冒頭で述べたとおり、会社設立は設立後にも行うべき大切なステップがあります。ここでは会社設立後のステップについて具体的に解説します。

1.税務に関して税務署に届出をする

税金

税務に関する書類を税務署に提出する必要があります。主に必要な書類は下記になります。

  • 法人設立の届出書
  • 青色申告の承認申請書
  • 給与支払事務所等の開設届出書
  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
  • 棚卸資産の評価方法の届出書(任意)
  • 減価償却資産の償却方法の届出書(任意)

各種提出する申請書は期限が設けられているので、設立後すぐに届け出ましょう。

税務に関する書類について注意ポイント

上記の書類全て重要ですが、特に青色申告の承認申請書に関しては提出しなければ赤字を持ち越しできないので、確実に提出しましょう。提出すれば欠損金の繰越控除ができ、仮に今期が赤字であっても、翌期以降にその赤字を繰越すことができます。

2.地方税に関して都道府県/市区町村に届出をする

税金

上記の書類は主に国税に関わるものでしたが、地方税の支払いも行わなければなりません。地方税は都道府県や市町村に支払うため、届け出が必要です。下記の書類になります。

  • 定款のコピー
  • 登記事項証明書
  • 法人設立の届出書

書類の形式は、各自治体によって異なるため確認が必要です。ほとんどの自治体はインターネットからのダウンロードが可能です。

3.労働保険に関して労働基準監督署とハローワークに届出をする

労働基準監督署

会社設立に際し従業員を雇う場合は、労働保険への加入が必要です。労働基準監督署とハローワークに届け出を行います。従業員が入社した日の翌日から10日以内の加入が必須です。労働基準監督署とハローワークに提出が必要な書類は下記の通り。

労働基準監督署

  • 労働保険 保険関係成立届
  • 労働保険 概算保険料申告書

ハローワーク

  • 雇用保険 適用事業所設置届
  • 雇用保険 被保険者資格取得届

十分に確認してから提出しましょう。

4.社会保険に関して年金事務所に届出をする

年金手帳

社会保険に関して、年金事務所への届け出もしなければなりません。主に下記の3つの書類が必要です。

  • 健康保険・厚生年金保険新規適用届
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
  • 健康保険被扶養者(異動)届

これらの各種書類については、取締役がすべて取り仕切ることは大変です。税理士さんや社会保険労務士さんに相談して行うとよいでしょう。

まとめ

起業イメージ

会社設立には、定款作成や定款の承認、資本金の設定・入金など多くの複雑な工程があり、自分で行うか、プロに任せるかでも費用も大きく異なります。

自分でやればコストは抑えることができますが、時間やスタミナが大きくかかるでしょう。

設立前も、設立後も、本業に集中するために、会社設立に関する不明点の解消は、プロに相談して進めることをお勧めします。

この記事を監修した人

公認会計士・税理士/クロスト税理士法人
松本昌晴

この記事を監修した人

公認会計士・税理士/クロスト税理士法人 松本昌晴

会計事務所を開業してから35年以上になります。この間、500件以上の会社設立の無料相談にかかわりました。会社設立について悩んでいる人達に、「悩みを解決するための情報を提供したい」という想いから本サイトを立ち上げました。

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