会社設立のお悩み解決!!START大阪
会社設立のお役立ち情報 START大阪(松本昌晴税理士事務所)
のサービス

こんな場合は合同会社がおすすめ|株式会社と比べたメリット・デメリット

公認会計士・税理士/クロスト税理士法人 松本昌晴

時計のアイコン

2021年1月22日

働く男女 画像

会社設立を決めたら、次に考えなければならないのが、会社の形態です。
みなさんが会社と聞いてまずイメージするのは「株式会社」だと思いますが、ここ最近は「合同会社」を選ぶ方が増えており、2019年の新設企業の約4社に1社が合同会社です。

ここでは、「どんな場合に合同会社が向いているのか?」という疑問にお答えするとともに、株式会社と比較した場合のメリット、デメリットを徹底解説します。

1. そもそも合同会社(LLC)とは?

合同会社設立登記イメージ

合同会社(英語でLLC=Limited Liability Company)は、2006年の会社法施行で、それまでの有限会社に代わるものとして誕生した新しい会社形態です。
株式会社に比べて認知度が低いように思われますが、実は、アップルやアマゾン、グーグルなど有名な外資系企業の日本法人も合同会社です。

合同会社の設立件数は右肩上がりに増加しており、2019年に新設された法人のうち、23.1%が合同会社を選択しています。
合同会社が急増している理由として、社会的な認知度があがってきたことと、設立手続きの簡便さが挙げられます。当事務所でも、会社設立をサポートするお客様の8割が合同会社を選ばれています。

2.  法人を設立するのに合同会社が向いている場合とは?

次の条件が当てはまる場合は、合同会社に向いていると言えます。

  • できるだけ費用をおさえて会社を設立したい
  • 会社運営にかかるの手間や費用をおさえたい
  • 少人数でスピード感をもって事業展開したい
  • 事業形態が個人を対象とした小規模ビジネス、店舗運営などの場合 (例:介護、飲食、美容院、IT・コンサルティング、不動産賃貸など)

なぜ合同会社が向いているのか?の理由については、続いての「株式会社と比べた3つのメリット」「株式会社と比べた3つのデメリット」でじっくり解説していきます。

3.株式会社と比べた3つのメリット

定款イメージ

株式会社と比べた合同会社のメリットは次のような部分となります。

① 費用をおさえて会社が設立できる

会社をつくりたいと考えても、設立費用の高さがネックになって躊躇される方も多いのではないでしょうか?

株式会社は会社設立の費用として、20~33万円かかります。一方で、合同会社は、6~19万円で設立できます。

株式会社の設立に必ず必要な公証役場での定款認証が不要であり、登録免許税も株式会社の半額以下ですむためです。

このため、費用をおさえて会社を設立したい場合、合同会社が圧倒的に有利になります。

(参考)株式会社と合同会社の設立費用内訳

項目株式会社合同会社
定款認証手数料5万円0円
印紙代0円または4万円0円または4万円
登録免許税「資本金×0.7%」と15万円のうち高い方「資本金×0.7%」と6万円のうち高い方
代行手数料0円~おおよそ9万円0円~おおよそ9万円
合計20万円~おおよそ33万円(登録免許税15万円と仮定)6万円~おおよそ19万円(登録免許税6万円と仮定)

②会社運営にかかる手間や費用をおさえられる

株式会社の役員には任期があり、最短で2年に一度、最長で10年に一度は役員を選び直す手続きを法務局で行う必要があります。
合同会社の場合は役員の任期が定められていませんので、定款で特別に定めない限り、退社するまで選び直しや更新の手続は不要となります。

また、会社法の規定により、株式会社は決算ごとに「決算公告」を行うことが義務付けられています。決算公告とは、決算が終わったら財務情報を株主総会による承認などの定められた手続きの後に、官報や新聞、電子上で公表することです。
合同会社には「決算公告」の義務がありませんので、手続きは不要です。
これらにかかる費用を比べてみても、役員の任期が終了するたびに必要となる登記の登録費用である「重任登記費」や、「決算公告費」が不要なため、年間6~9万円が節約できます。

(参考)売上が0円の場合でも会社を維持していくために最低限かかる費用

株式会社合同会社
決算公告費(官報公告・新聞広告・電子公告の3パターンあり)60,000円0円
重任登記費10,000円
(資本金1億円超の場合は30,000円)
0円
法人住民税(均等割り)70,000円
(資本金1,000万円超の場合は180,000円)
70,000円
(資本金1,000万円超の場合は180,000円)

➂少人数でスピード感をもって事業展開するのに向いている

株式会社は、「所有」=株主と「経営」=取締役が分離された会社形態です。
株主は、必ずしも経営に関与することが求められていませんので、外部の投資家から出資を受けることもできます。

しかし、出資者は、株式の出資比率に応じた議決権を持っており、経営の意思決定に発言権を持つことになります。また、会社法では、株主総会で会社の運営の決議を行う場合の決議方法が、 “出席株主の議決権の過半数“など、決議の種類に応じて定められています。(会社法309条)
もし、あなたや経営に携わる役員以外の外部の株主が多くの株式を保有している場合、意思決定の際に意見の調整が必要となります。最悪の場合、会社の運営についてあなたの意見が通らなくなってしまう可能性もあるのです。

一方、合同会社は、出資者が経営者となります。
原則として社員の議決権は出資比率に関係なく決められるため、株主を気にせず自由に意思決定を行うことができるメリットがあります。
また、定款に定めることで、利益配分を自由に決めることができるのもメリットです。
仲間同士でビジネスを立ち上げ、スピード感をもって意思決定を行いたい場合に向く形態となります。

4.株式会社と比べた3つのデメリット

一方で、株式会社と比べた合同会社のデメリットも見ていきましょう。

①認知度で劣る

日本ではまだまだ新しい会社形態のため、合同会社という名称がすべての層に認知されているかと言われると難しい部分があるでしょう。

「合同会社ってなに?」

「誰かと共同でやっている会社?」

という反応が返ってくることもあるかもしれません。

取引先が大手の会社の場合などには、取引開始の判断の際に相手の規模や会社形態にこだわるようなケースもあります。取引先の種類によっては、株式会社を選んでおくほうが賢明な場合もあります。

しかし、合同会社だからといって金融機関での口座開設や融資の審査で不利になるようなことはなく、社会的な信用度という面では、今や株式会社と同等と見なされていると言ってよいでしょう。

介護事業などで、許認可を得るために法人を設立することが要件となっている場合も、株式会社であるか、合同会社であるかを問われることはありません。

また、合同会社であっても株式会社であっても、税金面での違いは一切ありません。

個人事業主と法人では、収める税金の種類や、経費に計上できる範囲が異なることから、一定の所得を超えた場合は会社の形態をとる方が税金面では有利になります。

個人事業主としてITや副業での小規模ビジネスを営まれている方や、飲食業、美容院などの店舗運営をされている方の場合、お客様があなたと取引するにあたって株式会社か合同会社かといった会社の形態にこだわる場合はほとんどないでしょう。

そのため、「コストがかからず設立できて、法人としての税金面でのメリットが享受できる」ということで、合同会社で会社設立される方が増えています。

②社長の肩書き

株式会社の代表者の肩書きは「代表取締役」となりますが、合同会社の場合には「代表社員」という肩書きになります。

せっかく会社を設立したのに、「代表取締役」と名乗れないことに不満を感じる方や、対外的な“見栄え”を重視される場合は、株式会社を選択された方が良いでしょう。

➂上場ができない

株式会社のメリットの一つに資金調達の幅の広さがあります。金融機関からの融資、社債の発行による調達のほか、株式の発行・譲渡による調達が可能です。

また、会社として上場を目指す場合には、合同会社ではなく株式会社にする必要があります。

現在の法制度では、合同会社のままで上場することは認められていないからです。

5.合同会社を株式会社へ変更する方法

会社設立イメージ

事業が軌道にのり、出資を受けて事業規模を拡大したいという希望が出てきた場合などには、組織変更の手続きを行うことでいつでも合同会社を株式会社に変更することができます。

組織変更には、広告を官報に掲載する費用約3万円と登録免許税の印紙代6万円、プラス司法書士に支払う手数料4~9万円程度が必要です。

しかし、株式会社を新設した時の登録免許税が15万円であることを考えると、追加の費用負担でそれほど損をすることにもならないと言えるでしょう。

「あとから会社形態を変更するのは大変なのでは?」

と不安に思われる方や、本業が忙しい場合は、専門家に依頼するのも一つの方法です。

6.まとめ

起業男女イメージ

以上のことから、法人としての税金面でのメリットを享受しながら、できるだけ初期費用や手間をおさえて、まずは小さな規模で会社を設立したい、という方には合同会社が向いていると言えます。

逆に、一気に事業拡大や上場を目指している場合や、株式会社の形態でないと取引先が限定されてしまう場合には、株式会社を設立したほうがよいでしょう。

会社を設立しようと思うと、決めなければならないことがたくさん出てきます。

それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、将来を考えた適切な選択をしておかないと、後で「しまった!」ということにもなりかねません。

迷ったときは、一度専門家に相談して意見を聞いてみることをおすすめします。

この記事を執筆した人

公認会計士・税理士/クロスト税理士法人
松本昌晴

この記事を執筆した人

公認会計士・税理士/クロスト税理士法人 松本昌晴

会計事務所を開業してから35年以上になります。この間、500件以上の会社設立の無料相談にかかわりました。会社設立について悩んでいる人達に、「悩みを解決するための情報を提供したい」という想いから本サイトを立ち上げました。

関連する記事を読む

人気の記事を読む

会社設立を決めていなくても
一度無料相談でお悩みを
お聞かせください

起業を決めていなくても大丈夫です。
無料相談では、今抱えられているお悩みを
お聞かせください。
会社設立の支援実績豊富なプロの税理士が
お話を伺います。

メールのアイコン
電話のアイコン

9:00~18:00(平日)